ムラヤマに入社して3年目。クリエイターとして空間に問い続けています。(執筆当時) 空間は我々の生活の中において、切り離せないものであると考えています。自宅、通勤通学、オフィス、テーマパーク、ショップ、メタバースなど日常の中で皆さんと常に空間と関わり合っています。しかし、皆さんの思い出の中で空間は決して主役ではないかもしれません。
「空間をつくるとは?」
主役は皆さんの人生であり、私たちが提供する空間とはその人生を彩り、豊かにする演出装置であると思っています。
私たちが常に関わる「リアル空間」はデジタル・バーチャル空間では体感・再現が難しい、人間の持つ感覚である「6感」すべてに訴えかけることが出来る唯一のコミュニケーション手段であると思います。
「間覚」とは私が作った造語で、間(リアル空間のコミュニケーションにおける余白の部分)を読み取る感覚です。
間覚とはつまり、人が触れる対象(モノやコト)に対して考えを巡らすこと、俯瞰的な見方で物事の本質を読み取ろうとする人間独自の感覚であると考えています。
私たちの空間デザインという仕事はこの第六感である間覚を「伝える側・クライアント」と「感じる側・エンドユーザー」双方のコミュニケーション方法をうまく翻訳するコトであると思います。
クライアントが伝えたいコトはエンドユーザーにどう伝わるか。何を認知させ、関心を与え、記憶に残し、どのような行動を促すか。双方の間に立ち空間内で起こる不確実なストーリーを体験者の気持ちになってコトをデザインする正解が無いからこそとても大変でおもしろいコトであると思っています。
だからこそ世界中にもっとおもしろい空間を創りたい、そんな想いで日々空間と向き合い続けています。