熱中させるゲームではなく、「心地よく飽きさせる」ことがこのゲームの目指すところ。何かを求めず、パッシブで、DOWNしていく、わびさびの世界観がプレイヤーの心を解していきます。
またゲーム内には、プレイヤーの単純な操作に合わせて、サウンドとビジュアルが同期する「瞑想ゾーン」を用意。プレイヤーの一見意味のない無駄な行動が、画と音と混ざり合い、だんだん意識が解けていくような感覚を生み出します。
幅広い世代の人に手に取ってほしいこと、小さな愛らしさを表現できること、プレイヤーの想像の隙間を埋めずにイメージを抽象化できることから、ゲームビジュアルはピクセル画で作成しています。
リアルとバーチャルの壁を越え、新しい体験を生み出す。
ちょっと大げさなテーマに聞こえるかもしれませんが、新しい体験の種はすぐ身近なところにあったりもします。
たとえば、みんなの手のひらの中に。
今回は、自主企画コンテンツのトライアルとして試作を続けているスマホゲームをご紹介します。
空間デザイナーとして積み上げてきた体験デザインのノウハウを、デジタル領域でも活用できないか?デジタルなら自社内でオリジナルコンテンツを創れるんじゃないか?そんなエモーショナルな想いが、この企画の原点です。
「空間デザインの会社がゲームを作ってどうするの?」なんて意見もあるけれど、最初の一歩はあれこれ心配しないで「とにかく、やってみること」が何よりも大切。先のことは走りながら考えよう。試行錯誤の中で出会う様々な学びや気づきを足掛かりに、一歩ずつ前進しよう。そうすれば、きっと新たな感動を生み出す道が見つかるはず。
「できない理由」ではなく「できる理由」を探すために。
プラン開発セクションのデザイナーが新たな挑戦をはじめました。
about「Ridge walk」
眠れない夜の、布団に入って目をつむるまでの数分間、心をかき乱すものを忘れて、少しでも幸せな一日の締めくくりを迎えられるように。 そんな想いで試作中のスマホゲームです。
あそびかた
制作の背景と意図
世の中には、仕事や人間関係のモヤモヤが頭や心にとりついてなかなか離れず、眠りにつく間際まで引きずってしまう人が一定数存在すると思います。
私自身もその一人であり、デザイナーという職業柄、布団に入って目をつむっても頭が回転したまま休まらず、仕事に追われる夢を見てしまい、朝起きると心身共にぐったりしていることが度々あります。
この作品は、そうした人たちが心地よく眠りにつくための、助けになればいいと思います。
上質なマットレスや自分に合った枕など様々な快眠アイテムも売られていますが、私にはどうも、布団に入ってから目をつむるまでの数分の間に、心をかき乱すものから意識を逸らすことが重要な気がしており、この「寝落ちする前の一握りの時間」に興味を持ったのが作品づくりのきっかけになりました。
布団の中にいて、ある程度しっかりと意識を乗っ取れるものとして、最初に頭に浮かんだのが「スマホゲーム」です。
寝ようと思って床についても、ついついスマホをいじってしまう現代人の癖を逆手にとり、寝落ちを誘導するコンテンツを作りたいと考えたのです。
操作しているうちに自然と瞑想状態になれるようなゲームコンテンツがあったら面白いし、何より自分がプレイしてみたいと思いました。
もう一つ頭に浮かんだのが、昔の海外の映画で見た、子供とお父さんが寝る前に「おやすみなさい。虫に刺されないで、いい夢を見てね。また明日」といった合言葉を掛け合うシーン。
自分以外の誰かに思いを馳せるその瞬間、嫌なことから意識が逸れて、ちょっとだけ幸せな精神状態を作り出せるのではないかと思いました。
このコンテンツでは、ヒーリングや医学的なアプローチではなく、こういった小さな慈愛をプレイヤーが抱けるような仕掛けを組み込んでいく予定です。
CONTACT US
自主企画コンテンツのトライアルとして始まった「Ridge walk」。
プラン開発セクションでは、このような取り組みを積み重ねることで、これまでにない体験、出会ったことのない感動を創り出したいと考えています。
手探りでもいいから、やってみよう。
その道のりの中で様々な出来事や人と出会うことで、きっと新たな未来が見えてくる。
このような想いに共感していただける方がいたら、ぜひお声がけください。
お互いの想いや構想を語りあう中から、きっと想像もしない展開が生まれるはず。
game design, pixel art,
motion graphics,
SE, app development | 高山郁香